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あなたもモータースポーツ始めてみませんか?

アイテナリーって何?

どうも、めぐみんです。

 

ここ3~4年、この時期に「ラリーを始めたい」という方たちに、ルールとかを教えていたのですが、今年は無い感じでちょっと寂しいです。

 

今回は、ラリーの用語とかを説明します。

と言っても、色々ありすぎて説明するのを忘れるタイプなので、詳しくはGazoo Racingさんの開催するラリーチャレンジ講習会で使用しているテキストをご覧ください。

 

手抜きでごめんなさい・・・

 

ラリーの用語をざっくり紹介 

 

アイテナリー

 ラリーは分単位で予定が決められており、選手はそのスケジュールに従って競技を進めます。このスケジュールをアイテナリーと呼んでいます。

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 アイテナリーには、目的地となる場所やSS名に対して、その地点までの距離と到着までに要する時間が記入されています。

 「~Dist」は距離、「Target Time」が所要時間になります。
 一番右側に時間が記載されていますが、これは1号車のスケジュールになります。私たちが見るのはここではなく、区間の距離と所要時間になります。

 各車に割り当てられるスタート時刻に、所要時間を足して自分達の到着予定時刻を計算し、残り距離を見ながら時間に余裕があるのか無いのか、気にしながら走っています。

 

ロードブック

 ロードブックとは、ラリーの道順を記した案内図になります。

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 ラリーはルール上、このロードブックに従ってスタートからゴールまで進みます。時間がないからと言ってショートカットすることは、認められておらず、行った場合はペナルティの対象となります。

 一般的な地図の様に通る道全てが載っている訳では無く、スタートやゴール、各SSの入り口等と分岐や交差点が簡略化して記載されています。これを「コマ図」と言います。
 各コマ図の下側の●ポチが自車の位置で、交差点などを矢印方向に進みます。

 

 左側にはそれぞれのコマ図間の距離が記してあり、曲がるタイミングで距離をリセットすることで各車で距離を測ります。対象の場所で指定された方向へ曲がりますが、違う場所で曲がった場合、当然別の場所にたどり着くので、間違えたコマ図まで戻り、元のルートへ復帰することになります。

 距離は、ラリーコンピュータと呼ばれる専用の機械で測る方法や、最近ではスマホタブレットにアプリを入れてGPSで測っています。

 一般的に、コドライバー側に取り付けてあり、コマ図と計測された距離を確認しながら、ドライバーに指示を出し、現地へ向かいます。

 

 前後の選手が一緒に走っている場合、先頭の車に付いていくことがありますが、たまに間違えて皆で引き返すこともあります。

 また、リエゾンだけでなく、SS中の分岐も同様に記載されますが、実際のSS走行中にロードブックを見る余裕は無いので、ペースノートに分岐をどちらに進むか、書き込みます。

 

 ロードブックには、通常通る道順のほか、コースが封鎖された場合の回り道、緊急時の対応方法やメンテナンス・リタイヤ時に提出する用紙が1冊の本としてまとめられています。

 

タイムカード

 TCへの到着時刻やSSのスタート・ゴール時刻を記入する用紙です。

 目標時刻になったら、TCに渡し時間を記入してもらいます。サービスの入り口などで、選手がオフィシャルとやり取り用紙はこれになります。

 これを紛失すると失格になるので、命よりも大事なものになります。競技中は主にコドライバーが管理しますが、見当たらないと心拍数が跳ね上がります。

 

リエゾン

 一般道などの移動区間になります。一般車と同じように道交法に則って走行します。
 そのため、ラリーカーはナンバープレート取得が前提となります。

 時々、「ヤツラ」と呼ばれる生物が出没します。(予告あり)

 

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スペシャルステージ(SS)

 タイムを競う区間になります。競技中は封鎖区間となるので、スピード出したい放題ですが、サーキットの様にエスケープゾーンなどは無いので、コースアウトすると、姿が消えたりします。

 時々、野生のお友達が道を歩いていたりします。海外では、スタックすると「妖精さん」が出没します。

 

サービスパーク

 ラリーの拠点となるメンテナンスなどを行う場所になります。

 ちょっとしたメンテナンスから板金・溶接まで、とにかく車を走らせるためなら何でもやりますので、台数が増えるとドンドンガンガンうるさいです。整備中のノリは体育会系です。

 予備の車から外装を剥ぎ取ったりもするので、時間を追うごとにカラフルになる車や、ボコボコになった車が見られます。

 

タイムコントロール(TC)

 競技進行のチェックポイントになります。
 アイテナリーにより到着時間が決められており、遅くても早くてもペナルティになります。

 

 サービスの入り口で並んでいるのは、到着時刻の調整をしているためです。時間調整中は、他の選手と情報交換や、お互いにちょっかい出して牽制しあっています。有名人が出場している場合は、サインを貰ったり一緒に写真を撮ったり和気あいあいとしています。

 SSの手前の場合は、サスペンションや空気圧の調整、ヘルメット等の装着を行います。

 

ペースノート

 SSを早く走るための必需品で、後述のレッキ(下見)の際に、道の状況を細かに記します。

 速記の様に聞き取って記入するので、数字・アルファベット・記号によって簡略化していますが、実際に読み上げる際は、コドライバーは脳内変換しています。
 先の状況を読み上げるので、時々どこを読んでいるのか見失う(ロスト)ことがあるので、復帰の目印として特徴的な構造物を書き込んだりします。

 

 ドライバーによって、日本語・英語・方言と色々なので、コドライバーは希望に合わせて対応しています。

 

レッキ

 事前に行われるSSの下見走行になります。
 通常2回走行し、1回目にペースノートを作成し、2回目に読み合せる形になります。

 名目上、封鎖はされていないので道交法に従って走行しますが、人によって速い遅いがあるので、渋滞したり煽られたりします。

 

リグループ

 ラリーは通常1分間隔でスタートし走行していますが、トラブルやリタイヤにより隙間が空いた場合に、リグループで時間を調整して元に戻します。

 調整が必要な場合、後ろのゼッケンほど、リグループの時間が短くなります。

 

パルクフェルメ

 ゴール後や複数日開催の場合は、1日の終わりなどに設定されるラリーカーの保管場所になります。
 ここに車を入れると、指定の時間まで手を触れることが出来ません。

 財布とか忘れ物をした場合は、現地にいるオフィシャルに許可を取ってから、中に入る必要があります。

 

如何でしょうか?簡単にですが、ラリー中の用語を並べてみました。
実際にはもっとありますが、これぐらい覚えていれば、話にはついて行けると思います。